起動時のビープ音について
PCの電源が入ると、POST(Power-On Self Test)と呼ばれる、ハードウェアの自己診断テストが開始します。ここで何らかの問題が見つかると、ビープ(Beep)音でエラー状況や診断結果が報告されます。
例えば、メモリを増設したあとにビープ音が鳴り、起動しない場合、増設したメモリに原因が発生している場合が考えられます。
■もし、2回以上ビープ音が鳴り、PCが起動しない場合は、 電源ボタンを押してPCの電源を切り、電源ケーブルを外し(ノートブックの場合はバッテリも外す)、
- メモリは正しく装着されているか
- グラフィックスカード(ビデオカード)が正しく装着されているか
- キーボードが正しく接続されているか
をご確認ください。
上記に問題がない場合、ビープ音が何回、どのように鳴ったかを記録し、サポートまでご連絡ください。
設定によって直るというのではなく、PCのハードウェア自体に問題が発生しています。
なお、以下には、主なBIOSのビープ音のエラー表です。
■AMI BIOS
ビープ音 |
エラー内容 |
長1回 |
POSTに問題なし |
短1回 |
メモリのリフレッシュエラー |
短2回 |
メモリのパリティエラー |
短3回 |
メモリエラー |
短4回 |
タイマーが動作しない |
短5回 |
CPUに問題 |
短6回 |
8042 ゲートA20エラー |
短7回 |
CPUの例外割り込みエラー |
短8回 |
ディスプレイメモリエラー |
短9回 |
BIOSロム チェックサムエラー |
短10回 |
CMOSシャットダウン読み込み書き込み記録エラー |
短11回 |
キャッシュメモリエラー |
長1回とは、ピーという長い音が1回鳴った場合、短1回とは、ピッという短い音が1回鳴った場合です。
AMI BIOSの場合、短いビープ音が1〜3回の場合、メモリに問題がある場合が考えます。メモリを再度装着したり、別のメモリに置き換えることで改善される可能性があります。
ビープ音が4〜7回、9〜11回の場合、システムに深刻な問題が発生している場合が考えられます。
ビープ音が8回の場合、グラフィックスカードやビデオメモリに問題が発生している場合が考えられます。 グラフィックスカードを増設している場合は、一度取り外し、再度取り付けることによって、改善される場合があります。
■PhoenixBIOS 4.0 Release 6.0
ビープ音 |
エラー内容 |
1 |
POSTに問題なし |
1-2-2-3 |
BIOSロム チェックサムエラー |
1-3-1-1 |
メモリのリフレッシュエラー |
1-3-1-3 |
キーボードコントローラ エラー |
1-3-4-1 |
アドレス・ライン上のメモリエラー |
1-3-4-3 |
メモリバスのローバイトのデータ・ビットのエラー |
1-4-1-1 |
メモリバスのハイバイトのデータ・ビットのエラー
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2-1-2-3 |
コピーライトチェックエラー |
2-2-3-1 |
例外割り込みエラー |
1-2 |
オプションROMのチェックサムエラー |
1-2-2-3とは、ピー、小休止、ピーピー、小休止、ピーピー、小休止、ピーピーピーと鳴った場合です。
■Award BIOS
ビープ音 |
エラー内容 |
短1回 |
POSTに問題なし |
長1回-短2回 |
グラフィックスシステム、モニターケーブルの接続エラー
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その他 |
ほとんどの場合が、メモリやグラフィックスシステムに問題があると考えられます |
長1回とは、ピーという長い音が1回鳴った場合、短1回とは、ピッという短い音が1回鳴った場合です。
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